経営者の方のファイナンシャルプランニングとは?
⑴ 経営者の方のファイナンシャルプランニングの難しさ
昨今のコロナ過においてお勤めの方は賃金が上がらない等厳しい状況にありますが,経営者の方,特に中小企業の経営者の方は,お勤めの方とはまた違った厳しい状況におかれています。
もちろん,経営者の方は,景気が良く時流に乗ることができれば,自己の才覚によって売り上げを上げることで,お勤めの方では得ることの難しいレベルのリターンを得ることも可能です。
しかし,反面,正社員としてお勤めの方であれば,労働基準法等の保護により,よほどのことがない限り明日から突然収入が0になるといったことは起こりづらくなっていますが,経営者の方は,様々な事情により,突然明日から収入が一切なくなるといったことが現実に起こり得ますし,実際にそのような状況に陥られている方も増えてきています。
また,支出の面でも,経営者の方は,従業員の給料やテナントの賃料等,場合によっては法的な制約により直ちに減らすことのできない固定費も多く,このことが減収と相まってお勤めの方以上に状況を厳しいものとしていきます。
もっとも,経営者の方は一国一城の主ですから,そんな中でも前に進まざるを得ません。
今は大きな社会の変革期にあり,そのような中で一気に自分を取り巻く状況を変えるのは難しいと思います。
ですので,お辛い状況にあるとは思いますが,まずは足元から,少しずつ収支を改善していきましょう。
⑵ 経営者の方向けのファイナンシャルプランニングのポイントとは?
まず,経営者の方向けのファイナンシャルプランニングについての私の考え方をお伝えいたします。
経営者の方の場合,先ほどお話ししたように,就業規則等で副業が制約されているお勤めの方とは異なり,自己の判断により事業を拡大したり,新規事業を立ち上げたり,業態転換を図ったりするなどして,収入を大きく上げることのできる可能性が抽象的には存在します。
しかし,私の実家も中小企業を経営しておりましたが,実際にはそのようなことは簡単には行えるものではありません。
特に,現在のコロナ過においては,業績が伸びているところであっても,経営者の方は平時よりもより慎重なかじ取りを迫られているでしょう。
そのような環境下においてポイントとなるのは,やはり,お勤めの方と同様,
いかに出費を少なくするか
というところに尽きると考えています。
しかし,お勤めの方とは大きく異なる点もあります。
すなわち,お勤めの方の場合は,節約といえば概ね個人レベルの話にとどまるため,何かしらに誓約を受けることなく自由にできるのに対し,経営者の方の場合は,
個人事業主であれ法人であれ,関連法規の制約を受ける場面が多い
ということです。
例えば,典型的な例が,先ほども上げましたが,雇用主は,売り上げが減ったからといって簡単に従業員の首を切ったり給料を減らしたりなどはできません。
そのため,
関連法規に照らしてそのような節約術が可能か
といったことも慎重に判断する必要があります。
以上はあくまで私の一つの考え方であり,他のファイナンシャルプランナーの方であれば異なる考えとなるかもしれません。
このカテゴリーでは,主にそういった節約に関しての考え方や節約術等をお伝えするとともに,事業の売り上げを上げるためのIT技術の活用方法等をお伝えするつもりです。
私の記事が皆様の収支の改善のお役に立てれば幸いです。